「第16回 堺ミーティング」
今年度の堺ミーティングでは年間のテーマを「医療-福祉の連携」に置いて、堺市の重心児者への在宅医療支援ネットワークにご尽力下さっている関係医療機関の医師の方々に、その温かな実践内容をご紹介頂いてきました。ミーティング後のアンケートでも、講演に参加したことをきっかけにして、他の事業所や施設職員の方々との新しい出会いや連携の糸口が広がったと、ミーティングの狙いに沿った評価も頂けるようになってきました。
今年度最後の3月の堺ミーティングは、日本が向かっている医療-福祉-在宅介護ネットワークである地域包括支援サービス制度の充実を念頭にした、訪問リハビリのあり方をテーマにして、前・日本訪問リハビリテーション協会会長の伊藤隆夫先生に、ご講演を頂けることになりました。伊藤先生のご講演は関西ではめったにない機会ですので、高齢者、障害児者の在宅訪問看護や訪問リハに従事している療法士や看護師だけでなく、訪問在宅医療・介護を展開されている事業主の方々や、また生活介護事業所の運営者と介護職員の方々、更に支援学校の先生方にも、ぜひご参加をお勧めします。
講 演:「地域包括ケアと在宅リハビリテーション」―これからの地域に求められるリハ職の役割を考える―
講演者: 伊藤隆夫先生(日本訪問リハビリテーション協会相談役、理学療法士)
日 時: 2018年3月9日(金)午後7時~8時30分
会 場: 堺市立健康福祉プラザ3階 大研修室
参加費: 無料(100名定員)
事前申込: ベルデ地域支援センター(窓口/瑞泉:ずいせん)
※職場ごとで一括して申し込まれても構いません。
①メール: yuki.zuisen@misasakai.or.jp
②FAX: 072-243-5900
要 旨:我が国における高齢者施策として地域包括ケアの体制整備が進められています。実はそこで想定される活動のイメージはいわゆる「地域リハビリテーション」の実践と重なってきます。高齢者、障害者(児)の生活の自立の向上や活動と参加、さらにはQOLの維持や向上を目指すリハの視点の普及が必要不可欠となってきます。そのためには在宅支援のさまざまな専門職が目標を共有して関わって行くネットワークの構築が今後さらに重要になってきます。さらにそういったチームの中でのリハ職の専門性の向上が求められます。訪問リハ従事者のOJT(*)教育の試行と日本訪問リハ協会が実施する認定訪問療法士制度を紹介する中で専門職としての質の向上を目指すシステム構築の必要性を強調したいと思います。
(*)OJT(On-the-Job Training:オン・ザ・ジョブ・トレーニング)とは、職場の実際の現場で行われる職員教育のことで、企業内教育として行われるトレーニングの一種です。近年の医療や福祉の現場でも新人教育システムとして広く普及し始めている実践的な職能の教育方法で、特にマンツーマンでサービス提供する機会が多い訪問系サービスでは有効な職員教育方法です。